香り通信市場、映像・音楽のコンテンツ開発で魅力度増す
香り発生機器、5年後には、トータル、200万台突破へ
このたび、ユビキタス先端ビジネスの調査コンサルティング会社である、アクウェリアス社(AQUARIUS最先端研究所)(千葉市中央区)は、「香り通信、ゆらぎ通信の可能性とビジネス戦略、市場予測に関する調査-臨場感通信時代へ向けた付加価値、キラーアプリケーションの動向と市場展望-」(最先端調査シリーズ)をマルチクライアントの形で調査、発刊した。
★同社によれば、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)のうちのひとつである、嗅覚は、今後のビジネスで重要なファクターとして浮上してきているという。
●現在の香り発生器は、パソコンからコントロールできる高機能芳香機、非接続の簡易型芳香器、空気清浄効果もある高機能芳香機などがある。
●同社は、通信対応の香り発生器は、現時点の市場規模はまだ、黎明期の段階にあるが、通信プラットフォーム等の整備により、今後、50%以上の高成長市場となってゆくものと予測している。
●現在、香り通信が注目されているが、中長期的に見た場合、香り関連ビジネスが大市場に発展してゆくと見ている。これは、将来的に香りの出るテレビ、香りの出る自動車、香りの出る携帯電話等、本格的な製品群が予想され、複合機タイプの開発製品化が加速、発展してゆくと見ているからだ。このため、芳香剤、消耗品(精油、アロマ関連等)も堅実な成長を予測している。
●香り通信の観点からみた、音楽、映画連動の香りレシピ、香りコンテンツは、しばらくの間は、認知度は高くはなく、やや苦戦をしいられる面も想定されるが、たとえば、有名歌手の音楽連動の香りレシピ、芸術性を高めるものは、非常に希少価値があり、マニアの評価が高まってゆけば、近い将来、クリティカルポイントに達し、急激に市場拡大してゆく可能性があるとしている。その意味で、今後、課題となるのは、従来の音楽・映像コンテンツにリンクした、香りの持つ芸術性の評価システムのようものが大切で、同社では、香りコンテンツのアーティスト、大学教授、研究者等の新芸術構想コンソーシアムのようなものが将来的に求められてくるだろう、としている。
【市場規模予測】
※通信対応の香り発生器の市場は、現時点では黎明期にあるといえるが、今後、50%以上の高成長市場となってゆくものと予想される。2010年には、100億円を超えるものと予測している。
※映画、音楽コンテンツにおいては、今後、香りコンテンツがプラスされてゆくものとみられ、その意味では、ハードのほかソフト、消耗品(精油、アロマ関連等)のニーズも拡大する。
【音楽、映像プラス香りによるコンテンツ価値の上昇】
※音楽、映像プラス香りによるコンテンツの価値は確実に高まっている。
※これは、本アンケート調査によっても関連づけられており、とくに、価格的には、5%から10%の価値アップが認められる。より関心度の高い層は、それ以上の価値を見出している。
※香り通信が将来的に、音楽配信、映像配信とリンクし、五感を刺激するコンテンツとして、広く普及してゆくものとみている。
※香りレシピ、関連コンテンツの市場規模は、2010年で、音楽配信市場、映像配信市場の、0.3%程度と予測しており、2020年までには、これら配信市場の1%程度まで拡大するものと予測している。
【アンケート結果概要】
◆香り配信サービス・アンケート調査概要
◆期間2006年9月13日〜9月23日
◆同社のアンケートネットワーク、1,000名を対象とし、415名が回答。
■Q1.消臭剤、芳香剤、香りについて
お部屋の中(主な生活空間)では、消臭剤プラス芳香剤(併用タイプ)のみを使っているケースがもっとも多く、22.6%、続いて消臭剤のみ21.2%、芳香剤のみ13.5%となっている。一方、空気清浄機のみ、9.4%、空気清浄機プラス芳香剤、8.7%、となっており、空気清浄機を使いながら、芳香剤を使っているケースは少なくない。また芳香器の使用は、3.4%となっており、現状としては極めて少ないといえる。なお、消臭剤、芳香剤、空気清浄機いずれも使用していない、というケースは21.2%となっている。ここでは、空気清浄機に芳香機能をもたせることが、今後の開発テーマになってくる可能性が伺える。
一方、日常生活、ビジネス活動一般において、香水をつけたり、芳香剤を置くなど、匂い、香りを意識しているか、との問いには、「とても意識している」10.1%、「少し意識している」36.7%、と、合わせて46.8%と半数弱の人が、意識しているということがわかった。一方、「あまり意識していない」24.8%、「まったく意識していない」6.5%で、意識していない人は31.3%と、やや少ない。一般的には、意識している人のウェイトが高いということになる。
■Q2.香り発生、香り配信の利用シーンについて
関心の高い香り発生、香り配信の利用シーンでは、自動車で、運転者が気分が落ち着いたり、眠気をさまさせるような香りの発生システムが一位だった。続いて、リラックス・勉強のとき、仕事の集中・リラックスとなっている。このほか、映画のシーン、音楽のイメージ、エアコンで香り発生、テレビ番組の料理レシピ、ホテル・ロビー、目覚まし時計のような使い方、空気清浄機で香り発生、結婚式等で香り発生、インターネットのホームページなどとなっている。iPodのように持ち運べて香り発生は、将来的には、携帯電話機、携帯端末等での実現イメージにつながる。スポーツセンター、ゲーム、スーパー・コンビニ、お風呂といったものもある。
(N=415、複数回答)
その他:お風呂で香り発生、トイレで香り発生、ネット上の草花図鑑などで香りを体験。
※回答者のコメントでは、香りが付加されたコンテンツを評価している声が多い。「映画館でそれぞれのシーンに合わせて香りも感じられたら、スクリーンの中に自分も入ったような気分になれてとても楽しいと思います。同じように、家庭でもテレビから香りが出たら、映画鑑賞がとても楽しくなると思います。」 (20代、女性、アルバイト) 、「よく眠れる香りと音楽の融合された装置がほしい」(20代、女性、会社員)、「音楽に合わせて発生する香りに期待いたします。クラシックやジャズなど。演奏家が好きな香りなど音楽に合わせて出せればよいですね。」(30代、女性、会社員)
※また、香り発生器は、通信対応だけでなく、従来製品への期待も高い。
「エアコン、空気清浄機に期待。普段の日常生活で一番身近でリラックス効果に期待したいから。」(20代、主婦)
「香りの出る携帯電話に期待します。いつでもどこでも香りを楽しむことができるからです。」(20代、女性、パート)、「私は、空気清浄機に内蔵されているタイプの香り発生装置に期待します。自分の気分や状態に合わせて、香りを発生させられるようにしたいです。空気清浄機を使うことで空気がキレイになり、内蔵されている香り発生装置で心地良くなるので、一石二鳥です。」 (30代、女性、主婦)、「テレビ・パソコンに期待しています。映像情報に香りがつくと、リアル感が増します。」(40代、男性、会社員)「高機能型・香り発生機(芳香・抗菌・有害ガス除去など)に期待。健康によさそうだから。。。」(女性、40代、パート)
■Q3.香り発生機器の種類
さまざまな香りが、オンデマンドで(必要に応じて)、放出される機器として期待されるのは、自動車が一位で、続いて、空気清浄機、エアコン、テレビ、、と続いている。自動車では、特定の香りだけではなく、眠気をさますなど、いくつかの香りが発生する装置を想定しているが、自動車での香りは、もともとニーズはあるが、必要に応じて眠気をさます、といったタイプのニーズがあるともいえる。自動車に続いて、空気清浄機、エアコンが続いているが、香り発生専用機も上位に位置している。このほか、パソコン内蔵、携帯電話・PHS、パソコン、高機能型香り発生器(芳香・抗菌・有害ガス除去など)などがある。高機能型香り発生器は、従来の空気清浄機、エアコンなどにはなかった技術を取り入れたものと考えられ、コンセプトがはっきり認知されてくるようになれば、普及してゆく可能性もある。
■Q4.ブロードバンドコンテンツとの連動配信
ブロードバンドコンテンツとの連動配信への関心は、とても関心がある、8.4%、関心がある、26.7%で、合わせると、35.1%となり、三人に一人が関心があるとしている。今後の香りコンテンツビジネスの可能性を感じさせるといえる。
※その他、アンケート調査では、ユーザー同士の香りコミュニケーションの交流場、コミュニティについて、映画と連動した香り配信、音楽と連動した香り配信、香り発生複合機の価格について、香りコンテンツ、香りビジネスについてなどの設問がある。
アクウェリアス(AQUARIUS CO.、LTD.)
AQUARIUS 最先端研究所
http://www.aqu.com/